病気・緊急対応

ペットに輸血が必要な病気・状況一覧
犬猫の緊急輸血の流れと準備

公開日:2025年4月7日

「うちの子に輸血が必要」と言われたとき、多くの飼い主は突然のことに混乱してしまいます。犬や猫に輸血が必要になる状況はさまざまですが、共通しているのは時間との勝負であることです。本記事では、輸血が必要になる主な病気・状況を整理し、緊急時に冷静に対応できるよう準備する方法を解説します。

1. 輸血が必要になる主な状況

輸血が必要になるのは、主に以下の3つの状況です。

  • 重度の貧血:赤血球が急激に減少し、組織への酸素供給が不足する状態
  • 大量出血:外傷・手術・内出血による血液の急激な喪失
  • 凝固障害:血液が正常に凝固できず、出血が止まらない状態

これらはいずれも生命に関わる緊急事態であり、迅速な対応が求められます。

2. 犬に輸血が必要な病気一覧

病名・状況輸血が必要な理由緊急度
免疫介在性溶血性貧血(IMHA)自己免疫で赤血球が急速に破壊される★★★ 最高
外傷・交通事故大量出血による血液量の急激な減少★★★ 最高
胃拡張捻転症候群(GDV)ショック・内出血を伴う場合★★★ 最高
脾臓腫瘍破裂腹腔内への大量出血★★★ 最高
鉄欠乏性貧血(重症)重度の貧血による組織低酸素★★ 高
犬糸状虫症(重症)血管障害・貧血を伴う場合★★ 高
殺鼠剤中毒ビタミンK拮抗による凝固障害・出血★★★ 最高
骨髄抑制(抗がん剤等)赤血球産生障害による貧血★★ 高
バベシア症原虫による赤血球の破壊★★★ 最高
大手術(脾摘・腫瘍摘出等)術中出血への備え・術後補充★★ 高

愛犬・愛猫をドナー登録して命をつなごう

完全無料。緊急時にドナーが見つかるかどうかが、命を左右します。

無料でドナー登録する →

3. 猫に輸血が必要な病気一覧

病名・状況輸血が必要な理由緊急度
免疫介在性溶血性貧血(IMHA)自己免疫による赤血球破壊★★★ 最高
猫伝染性腹膜炎(FIP)貧血・血管炎を伴う重篤な疾患★★★ 最高
猫白血病ウイルス(FeLV)骨髄抑制による赤血球産生障害★★ 高
猫免疫不全ウイルス(FIV)二次感染・貧血を伴う場合★★ 高
ヘモプラズマ症マイコプラズマによる赤血球破壊★★★ 最高
外傷・交通事故大量出血★★★ 最高
腎性貧血(慢性腎臓病末期)エリスロポエチン欠乏による貧血★ 中
玉ねぎ・ニンニク中毒溶血による急性貧血★★★ 最高
大手術術中出血への対応★★ 高

4. 緊急性が高い貧血のサイン

以下のサインが見られたら、すぐに動物病院へ連絡してください。

即受診が必要なサイン(1つでもあれば緊急)

  • 歯茎・舌が白い・青白い・紫色
  • 突然ぐったりして動かなくなった
  • 呼吸が速い・浅い・苦しそう
  • 意識がぼんやりしている・倒れる
  • 大量の出血(外出血・吐血・血便)
  • 腹部が急に膨らんだ

これらは輸血が必要なほど重篤な状態のサインである可能性があります。夜間であっても夜間救急病院に連絡してください。

5. 緊急時の動物病院への連絡と準備

病院に電話するときに伝えること

  1. ペットの種類(犬・猫)・年齢・体重・品種
  2. 症状と発症時刻
  3. 現在の状態(意識・呼吸・歯茎の色)
  4. かかりつけ医の名前(紹介状があれば)
  5. 血液型がわかる場合は伝える

病院に向かう前に用意するもの

  • ペット保険の保険証・カード
  • ワクチン接種記録・お薬手帳
  • かかりつけ医からの紹介状(あれば)
  • 支払い手段(クレジットカード・現金)

6. 輸血できる病院の種類と選び方

輸血には専門的な設備と血液の在庫が必要なため、すべての動物病院で対応できるわけではありません。

病院の種類輸血対応特徴
一般動物病院院内にドナー犬がいれば可能な場合もかかりつけ医として対応。輸血が難しければ紹介
二次診療病院(専門病院)多くが対応可能血液内科専門医・集中治療室あり
大学附属動物病院ほぼ対応可能血液バンク・専門医・最高水準の設備
夜間救急病院病院による夜間・休日も受診可能。事前確認が重要

詳しくは輸血ができる動物病院の探し方をご覧ください。

7. 平時から準備できること

かかりつけ医を持つ

定期的に通院するかかりつけ医がいると、緊急時に状態を把握してもらいやすく、適切な病院に紹介してもらいやすくなります。

血液型を調べておく

緊急時の輸血を少しでも早くするために、平時に血液型を調べてかかりつけ医のカルテに記録しておくと良いでしょう。

犬猫ドナーズに登録する

犬猫ドナーズにドナーとして登録しておくことで、緊急時に血液を必要とするペットとのマッチングが可能になります。血液を提供する側として、他のペットの命を救えます。

ペット保険への加入

輸血を含む高額な医療費に備えるため、健康なうちにペット保険への加入を検討しましょう。

8. よくある質問

Q. 輸血は何回まで受けられますか?

A. 輸血の回数制限はありません。ただし、繰り返し輸血を行うと抗体が産生され、適合する血液が見つかりにくくなる場合があります。

Q. 輸血で完治しますか?

A. 輸血は症状を安定させる治療であり、根本的な病気の治療と並行して行う必要があります。輸血だけで完治することは通常ありません。

Q. 貧血の程度が軽くても輸血は必要ですか?

A. 軽度の貧血では輸血より内科的治療(鉄剤・エリスロポエチン等)が選択されます。輸血が必要かどうかはPCV値や症状、原因疾患によって判断します。

愛犬・愛猫を献血ドナーに登録しませんか?

完全無料・登録5分。あなたのペットが命を救えます。

無料でドナー登録する →

関連記事