猫の血液型はA・B・ABの3種類
輸血の適合性と検査が重要な理由
公開日:2025年4月7日
猫の血液型は犬や人間と異なる独自の分類を持ち、輸血時の血液型の不一致が命に関わる重篤な副作用を引き起こすことがあります。猫を飼っている方、特に輸血の可能性がある愛猫を持つ飼い主は、ぜひこの知識を持っておいてください。
1. 猫の血液型は3種類(A・B・AB型)
猫の血液型はA型・B型・AB型の3種類です。人間と同じアルファベットを使いますが、仕組みは全く異なります。
| 血液型 | 赤血球上の抗原 | 血清中の自然抗体 |
|---|---|---|
| A型 | A抗原 | 抗B抗体(弱) |
| B型 | B抗原 | 抗A抗体(強) |
| AB型 | A抗原+B抗原 | なし |
注目すべきは「自然抗体」の存在です。猫はB型を持っている場合、A型血液に対する強い抗体を生まれつき持っています。これが輸血事故の原因になります。
2. 日本の猫の血液型分布
日本の猫の血液型分布は以下の通りです。
| 血液型 | 割合(目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| A型 | 約90〜95% | 最多。日本の雑種猫はほぼA型 |
| B型 | 約5〜10% | 純血種に多い(ブリティッシュショートヘア・アビシニアン等) |
| AB型 | 1%未満 | 非常に稀。どちらの型の血液も受け入れ可能 |
B型は純血種のみに多く、雑種猫ではほぼA型です。ただし、外見や品種だけでは判断できないため、輸血前には必ず血液型検査が必要です。
3. 猫の輸血が危険な理由(自然抗体)
犬や人間の場合、初めて不適合な血液を輸血されても、抗体が産生されるのは輸血後です(1回目は比較的安全)。しかし猫は生まれつき自然抗体を持っており、1回目の不適合輸血でも重篤な反応が起きることがあります。
特にB型猫は抗A抗体(強力)を持っているため、A型血液を輸血されると即座に激しい免疫反応が起きます。これが猫の輸血が特に慎重を要する理由です。
4. B型猫にA型血液を輸血すると何が起きるか
B型猫にA型血液を輸血した場合に起きる急性溶血性反応は、以下のような症状として現れます。
- 急激な血圧低下・ショック状態
- 心拍数の急変(徐脈または頻脈)
- 呼吸困難・チアノーゼ(粘膜の青白さ)
- 失禁・嘔吐
- 意識消失・死亡
この反応は輸血開始から数分以内に起きることがあり、適切な処置をしなければ死亡することもあります。反対に、A型猫にB型血液を輸血した場合も溶血反応が起きますが、B型の自然抗体はやや弱いため、重篤度は若干低い傾向があります。
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無料でドナー登録する →5. 輸血前に必ず行う血液型検査
猫の輸血前には必ず以下の検査を行います。
血液型判定検査
簡易カードテストまたは試験管法でA・B・AB型を判定します。結果は10〜30分程度で出ます。
クロスマッチ検査(交差適合試験)
ドナーとレシピエントの血液を実際に混合して凝集・溶血がないか確認します。血液型が合っていても、個別の免疫反応が起きる場合があるため、この検査も省略できません。
6. 猫の血液型検査の方法と費用
| 検査の種類 | 場所 | 費用目安 | 結果まで |
|---|---|---|---|
| 簡易カードテスト | 動物病院 | 3,000〜8,000円 | 10〜30分 |
| 試験管法 | 動物病院 | 5,000〜10,000円 | 30〜60分 |
| 外部検査機関 | 病院経由 | 5,000〜15,000円 | 数日 |
| クロスマッチ検査 | 動物病院 | 5,000〜12,000円 | 1〜2時間 |
緊急時でも血液型検査は必須です。「緊急だから」という理由で省略してはいけません。
7. 献血ドナー猫の血液型要件
献血ドナーとして登録する場合、血液型は以下の点で重要です。
- A型ドナー:最も多くの猫(A型・AB型)に輸血可能。需要が高い
- B型ドナー:B型猫にしか輸血できないが、B型レシピエントに対しては不可欠
- AB型ドナー:非常に稀だが、AB型レシピエントに最も安全
詳しい登録条件は愛猫を献血ドナーにするには?をご覧ください。
8. よくある質問
Q. 猫の血液型は子猫のときから同じですか?
A. はい。血液型は生涯変わりません。子猫の時点で検査することも可能です。
Q. 普段から愛猫の血液型を知っておくべきですか?
A. 特に純血種や手術を予定している猫では、事前に知っておくことを強くおすすめします。緊急時の判断が早くなります。
Q. 飼い主が猫の血液型を血液バンクに登録できますか?
A. 犬猫ドナーズでは、ドナー登録時に血液型情報を入力できます。これにより緊急マッチングの精度が上がります。
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